大判例

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高松高等裁判所 昭和25年(う)127号 判決

論旨は本件公訴事実第二の点は放火ではなくして寧ろ失火と認定すべきであるに拘らず原判決が放火の事実を認定したのは事実誤認であり且つ法律の適用をも誤つていると謂うのである。しかし原判決の挙示する各証拠殊に原審相被告人呼石重樹の原審公判廷における供述、司法警察員作成に係る右呼石重樹の第一、第二回、被告人西岡久雄の第二、三回、被告人向井武虎の第四回各供述調書を彼此綜合すれば、被告人両名及び呼石重樹の三名は原判決認定の如く原判示人夫宿舎において蒲団衣類等を窃取した際明りを採るため同宿舎内の囲炉裡の一つに焚火をしたが右宿舎を退去するに際し右焚火は尚燃えて居り且つ右囲炉裡には板切れ、莚等を投入してあつたためこれを放置すれば火は床板に燃移り右宿舎を焼燬するに至ることを予見したに拘らず互に意思連絡の上何等消火の措置を採らずそのまま放置して右宿舎を立出でた事実を充分認めることができ被告人等には斟くとも放火の未必的犯意があつたものと謂わなければならない。

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